それを降旗康男が監督した東映映画。このトリオは後の1980年に「駅STATION」という傑作を生み出しています。
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( 名シナリオライター倉本聰が、任侠映画の大スター高倉健にエールをおくるべく記した脚本を、降旗康男監督が映画化。裏切り者の兄貴分(池部良)を殺した罪で服役していた加納秀次(高倉健)は、彼の忘れ形見(池上季実子)に「ブラジルの伯父さん」と偽って獄中から養育費を送り続けていた。そして15年の刑期を終えて、出所した彼を待ち受けていたものとは…。 <br> 時代の波に取り残された男の悲哀に「足長おじさん」の要素をミックスし、まさに「その後の任侠」映画といったテイストに貫かれた秀作。健さん映画の常連俳優が勢ぞろいしているのもうれしく、特に無口な板前を演じた小林稔侍は、これが出世作となった。親分(藤田進)が収集しているシャガールの絵に代表される、枯れた淡々とした味わい。クロード・チアリの哀切漂うギターの音色もやるせない。(的田也寸志))
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冬の華 [DVD] / 高倉健, 北大路欣也 (出演); 降旗康男 (監督)
少し前の1960年代に映画と言えば「やくざ映画」。義理人情の狭間でストイックに生きる男たち。そんな“正義のやくざ”の代表が高倉健でした。例えば『日本侠客伝』シリーズ・『網走番外地』シリーズ・『昭和残侠伝』シリーズ。数えたらきりがありません。
健さんの映画を観た男性はすぐにわかる。肩で風切って歩いている。とみんなが言っていましたよね。
「男が男に惚れる」というのはこのことなのでしょう。
この映画は、健さんが最後に出演した任侠映画だとか。。。
私の中での健さんは、「幸福の黄色いハンカチ」の島勇作であり、「遥かなる呼び声」の田島耕作です。
あまり任侠映画を観たことがなかったのですが・・・でも、健さんはかっこよかったです。
ゴルゴ13のモデルとなっただけのことはあります。

目力がすごいというか、ドスが効いています。

ストーリーは・・・
15年前、組を裏切った先輩組員を刺殺した秀治(高倉健)は、服役中ずっとブラジルに住む「おじさま」として、殺した男の幼い娘・洋子に生活費を送り陰ながら支援していました。
出所した秀治は変化したやくざの世界との微妙なズレを感じながら足を洗うことを考え始めます。
しかし組は再び抗争に巻き込まれ。。。
恩義ある親分が殺され、その息子に危機が迫り、秀治の運命は再び15年前と同じ道に向かって転がり始めます。
この洋子が池上季実子さんなのですが、今の石原さとみさんに似ているなあ・・・と、思いました。
セーラー服のとっても似合うお嬢さんです。この純真無垢なお嬢さんと、任侠の世界に生きる秀治・・・。
このコントラストが切ないです。。。

で、今の大御所俳優さんが、みんな若いなあ・・・と、観ていたのですが、その中で一番若いチンピラだった三浦洋一さんが亡くなっていることに少し寂しさを感じました。
もう一つは、若である北大路欣也さんが負けていないこと!!存在感たっぷりです。
オーラのある人は、若いころからあるんだなあ。。。と、感心してしまいました。
今よりも若い分、練れていないというか、初々しさが良かったです。
最後は。。。健さんがやる必要あったのかなあ。。。チンピラが沢山いるでしょう?と、思わなくもないですが、時代に取り残されたヒーローとしてのやくざが生きる場所を探してたどり着いた結果なのかもしれませんね。

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